落とし主は誰だinカザム
こんにちは、カザムを担当させて頂きます、ストロー(Straw)です。よろしくお願いします。ここは、周りを熱帯雨林で覆われ、一歩外に出れば複雑な地形が幾多の冒険者の進路を阻み、狂ったように白いトカゲや、魚に足が生えた魚人や、引篭って自分たちだけで妄想の国を作って、あへあへいってるトンベリ族(近づくと何してくるかわからない)等が、生息しています。年中強い日差しが降り注いで、お肌には悪いですし(紫外線怖い)、スコールが来るとまたたくまにびしょ濡れになってしまうという、踏んだり蹴ったりな町カザムです! どうです?来たくなったでしょう? こんな素晴らしい町には、ジュノ大公国御用達の飛空挺で来る事が出来ます。その飛空挺にまつわるちょっとしたお話が今回の主題です! さて、町に来た冒険者はまず始めにこう思うでしょう。 「何も無い、つまらない町だ。来るんじゃなかった。」そしてこう思うのです。「さっさとジュノに帰ろう。」と。 はい、帰っていただいて結構です。むしろ帰ってください。本当にここにはなにもありませんし、あなたたちが留まると、熱さが倍増します。 しかし、しかしです。お帰りの際に、飛空挺の番をしている、スウィフト(Swift)君に話掛けてやってはくれないだろうか?実は彼・・・ 恋人に振られてしまったらしいのです。私も、彼の話を聞いてあげているのですが、中々そのショックから立ち治れないでいるのです。 しかし、ついこの間その元・恋人がジュノ行きの飛空挺に乗った際に、落し物をしていったらしいのです。その落し物をした元・恋人も振った元・恋人の前をどうどうと通って飛空挺に乗る辺り、心憎いですね。 これは、彼が彼女を諦めるチャンスです。しかし、彼は振られたショックで、落し物をした心憎いヒドイ元・恋人に話しかける事すら出来ないで、うじうじしているのです。 そこでです、是非飛空挺に乗って帰るのなら、彼から落し物を譲り受け、落し物をした心憎いヒドイ元・恋人に さて、心優しい冒険者なら、既に彼に話を聞いている事でしょう。そして、彼の画力とその落し物をした心憎いヒドイ元・恋人の容姿に、頭から花火が上がっているのではないでしょうか。 さて、驚いて逃げ出す人もちらほら見受けられますが、ここで怯んでは、冒険者の名前が廃るというものです!さぁ、勇気を出して一歩を踏み 踏み出せた、冒険者は、見たくないとは思いますが、落し物をした心憎いヒドイ元・恋人が描かれた絵をもう一度じっくり見てみましょう。良く覚えてください。よーく、よーく覚えてください。頭には何を被っていますか?髪はありますか?その太い腕には何を装備していますか?さぁ、覚えましたね? それでは、ジュノ行き飛空挺が出航してしまう前に、乗り込みましょう!太い腕の落し物をした心憎いヒドイ元・恋人を追いかけるのです! 覚悟を決めて乗り込んだ冒険者。そこで、冒険者達は何を見るのか。壮絶なドラマが今ここに始まる! 「カザム発、ジュノ行きの飛空挺が出発しまーす!」大きな声が船内をこだました。 飛空挺が飛び立つと、私は辺りを見渡す。船内には数人の冒険者が見える他、スウィフトが持っていた紙に描かれた船客(Passenger)を見つけることが出来る。 ――あれが、太い腕の落し物をした心憎いヒドイスウィフトの元・恋人か。いやこれでは、スウィフトがヒドイように聞こえてしまう。スマン、スウィフト。 そんなことを思いつつ、私は、話かけるために船客へと近づいていった。 「あ、あのぉ・・・!」 話掛けた瞬間だった。私の目は隅の方に衝撃的なものを見てしまったのだ。なんと、目の前にいる船客と良く似た船客が居たのだ。私は、混乱した。声をかけた船客には悪いが、気分が悪くなったので、甲板に出る事にした。 そして、得たいの知れない者を目撃するのである。 ・・・・・・ 混乱してしまったが、太い腕の落し物をした心憎いヒドイ元・恋人を見つけ出す事が出来、無事に「飛空艇乗客の落とし物」を もう、こんな思いをするのは御免である。 さて、冒険者の助けもあり最近では、スウィフトも元気を取り戻しつつある。 が、あの馬鹿でマヌケなスウィフトは、また振られてしまったらしい。 私は、もう彼には付き合っていられない。しかし、こんな彼に付き合えるレアな方がいたら、是非また彼の相談に乗ってやって欲しい。
04'10.31 記者:Straw
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